- 後輩に仕事を教えるのが苦手…
- 何度教えても覚えてもらえない
- ついつい自分でやってしまう
指導に関する悩みは尽きませんよね。ただ、コツさえつかめば後輩指導は決して難しいものではないんです。
この記事では、教えるのが苦手な人でも実践しやすい5つのコツをご紹介します。明日から試してみたくなるものばかりなので、少しでもヒントを拾っていってください。
1. いきなり説明しない!まずは後輩の話を聞く
なぜ後輩の話を聞くことが大切なのか
指導する立場になると「こうすればいい」「この方法が正しい」とすぐに説明しがち。しかし、後輩にとっては何がわからないのかすらわかっていないことが多々あります。いきなり説明を始めるのではなく、まずは後輩の考えを聞くことで、何に困っているのかを明確にするようにしましょう。
後輩の話を引き出す質問のコツ
- 「今どこまで分かっている?」と状況を確認する
- 「この作業で難しいと感じるのはどこ?」と具体的に聞く
- 「どういう手順で進めようと思っていた?」と考えを引き出す
このように質問することで、後輩の理解度やつまずいているポイントが見えてきます。たとえば、資料作成を任せた場合「この部分のフォーマットが分からなくて…」と後輩が言えば、その部分に絞って説明すれば済みます。いきなり全体を説明するのではなく、ピンポイントで教えることで、後輩もスムーズに理解できるようになるんです。
実践例
後輩:「すみません、レポートの作成方法が分からなくて…」
先輩:「今どこまで進められた?」
後輩:「データを集めましたが、どう整理すればいいか迷ってます」
先輩:「なるほど。じゃあ、一度作ってみたものを見せてもらえる?」
すぐに答えを教えるのではなく後輩の状況を確認してから指導すると、アドバイスも的確になりますよ。
2. 長々と説明しない!シンプルな言葉で
なぜシンプルな説明が必要なのか
「分かりやすく伝えたい」と思うあまり、つい説明が長くなってしまうことはありませんか?長々と話すと後輩は途中で理解が追いつかなくなり、結局何をすればいいのか分からなくなってしまいます。指導の際は、できるだけシンプルな言葉で要点を伝えるようにしてみてください。
シンプルに伝えるコツ
- 結論を先に言う:「まず○○をやってみて」
- 短いフレーズで説明する:「AをBにまとめるだけでOK」
- 専門用語をできるだけ使わない:「この作業は、××に整理すれば大丈夫」
たとえば、エクセルの集計作業を教える場合「データを整理して、グラフを作って、分析して、報告書にまとめて…」と長々と説明するよりも、「まず、数値を入力して表を作る。それができたらグラフにする」と短く区切ったほうが、後輩も理解しやすくなります。
実践例
後輩:「この計算って、どうやればいいんでしょうか?」
先輩:「データを入力して、このボタンを押すだけでOKだよ」
後輩:「なるほど!簡単ですね!」
簡潔な説明で後輩が理解しやすくなり、次回から自分でもできるようになります。
3. すぐに答えを教えない!考えさせる質問を
なぜすぐに答えを教えない方がいいのか
後輩が何か質問してきたとき、つい「こうすればいいよ」とすぐ答えを教えたくなりますが、ちょっとストップ!毎回答えを教えていると、後輩は「わからなければ聞けばいいや」と思い、自分で考える力が育たないんです。指導の際は、後輩に考えさせる質問をすることを意識してみましょう。
考えさせる質問のコツ
- 「どうしたら解決できると思う?」と投げかける
- 「もし自分でやるなら、どの方法を試す?」と考えさせる
- 「何が一番の課題になっていると思う?」と問題を整理させる
たとえば、後輩が「このデータの分析方法が分かりません」と聞いてきたら、「どんな方法があると思う?」と返すことで、後輩が自分で考えるきっかけを作れます。
実践例
後輩:「この資料のレイアウト、どうすればいいでしょう?」
先輩:「どんなレイアウトが見やすいと思う?」
後輩:「うーん…表を入れたほうが分かりやすいかも?」
先輩:「いいね!じゃあ、その方向で作ってみよう」
答えを出すのではなく後輩自身に考えさせると、成長スピードもグンと上がりますよ。
4. 「できていないこと」より「できていること」に注目
なぜ「できていること」に注目するべきなのか
後輩を指導していると、「ここができていない」「まだ理解できていない」と、つい足りない部分に目が行きがち。でも、できていないことばかり指摘されると、後輩は自信を失って次の行動ができなくなります。指導の目的は、後輩を成長させること。成長するためには、まず「できていること」を認め、そこを伸ばしていくことが大切です。
たとえば資料作成の仕事を任せた時、できていない部分ではなく「この部分の文章は分かりやすく書けてるね」とできている部分を伝えれば、後輩は「ここは自信を持っていいんだ」と思え、前向きに取り組めるようになるんです。
「できていること」を伝えるコツ
- 具体的に伝える:「表の使い方が上手だったね」「説明が簡潔で分かりやすかったよ」
- まず良い点を言う:「このグラフの選び方はいいね!あとは、もう少し説明を加えるとさらに分かりやすくなるよ」
- 小さな成長も見逃さない:「前回よりもレポートの構成がしっかりしてるね」
こうした伝え方をすることで、後輩は「もっと頑張ろう!」とモチベーションを持てるようになります。
実践例
後輩:「資料を作ったんですけど、チェックしてもらえますか?」
先輩:「ありがとう!見せてもらうね。お、ここのグラフ、データの比較が分かりやすくていいね!」
後輩:「本当ですか?でも、レイアウトが少し不安で…」
先輩:「レイアウトはあと少し調整すると、もっと良くなりそうだね。でも、選んだデータと説明文はすごくいいよ!」
まずできていることを伝えてから、改善点をアドバイスすることで、後輩は前向きに指導を受け入れられるようになるはずです。
5. すべて自分でやらない!任せる勇気を持つ
なぜ「任せること」が大事なのか
「自分でやったほうが早いのに…」と思うこともありますよね。指導が苦手な人ほど「自分の責任になるから」と、ついつい自分でやってしまいがち。しかし、それでは後輩はいつまでたっても成長しません。少し時間がかかっても任せて経験を積ませることが、結果的にチームの成長につながります。
任せるときのポイント
- まずは簡単な仕事から任せる:「この部分のデータ整理、お願いできる?」
- 期限を決めて任せる:「明日のお昼までに一度作ってみて」
- フォローのタイミングを決める:「途中で分からなかったら相談してね」
いきなり大きな仕事を丸投げするのではなく、小さな仕事から少しずつ任せることで、後輩は安心して取り組めるようになります。
実践例
後輩:「この業務、どう進めたらいいですか?」
先輩:「まずは、このデータ整理からやってみて。その後、次のステップを考えよう」
後輩:「分かりました!やってみます」
先輩:「分からないことがあったら、いつでも聞いてね」
適度に任せつつ、フォローすることで、後輩も安心して仕事を進められるんです。
まとめ
後輩指導が苦手でも、ちょっとしたコツを意識するだけで、教えることがグッと楽になります。
- まずは後輩の話を聞く
- シンプルな言葉で伝える
- すぐに答えを教えず考えさせる
- できていることに注目する
- 任せる勇気を持つ
5つのうち、まずは1つだけでも意識すれば後輩との関係がよくなり、指導がスムーズになりますよ。さっそく明日から試してみてください。きっと、後輩を教えるのが少しずつ楽しくなってくるはずです。